60年代の都市・建築デザインにおける日本発のアヴァンギャルドな活動であるメタボリズムを、地球規模でのサステイナビリティが社会的関心となった現在、再評価したい。

メタボリズムでは、流動的な都市が活発な新陳代謝を行なうことができる環境装置が提示された。また、それを実現するためには建築界のみならず、生命科学、インダストリアルデザインなど領域横断的な活動が目指された。「Design2050」というテーマのなかで、近未来を想定するうえで、60年代メタボリズムの技術は当然過去の遺物であり、学ぶものも多いかわりにある部分は突き放して眺めなければならない。こうした意味で、メタボリズムを以下のようモデル化し、現代においても有効な「メタボリズム・モデル」として考えたい。

  1. 流動化した環境としての都市を見すえ、その流動性に対応することのできる環境システムの創出を目指す。
  2. 領域横断的なコラボレーションの中で、実験ベースのプロジェクトとして環境デザインを行なう。

「Design2050」では、2050年を想定したバックキャスティングを行ないながら、主に環境問題について検討する。環境問題は、単に物理的な問題だけではなく、流動的な現象としてとらえる必要がある。また、必然的に領域横断的にならざるを得ない。建築・都市デザインの中だけで環境を論じることは無意味であり、2050年という具体的な状況を想定した際の問題意識を、異なる領域で活動する人々の間でいかに共有できるかが課題となる。今後、サーキュラーでは、ウェブサイトを中心として、以下のような記事を特集していく。

  1. メタボリズム作品の紹介
    現在残っているメタボリズム作品について紹介する。初回は中銀カプセルタワーを取り上げる。
  2. 領域横断的なプロジェクト紹介
    2050年という具体的な状況を想定した際の問題意識を、異なる領域で活動する人々の間でいかに共有できるか?多くの識者へインタビューを行なう。

2008年6月27日

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写真 黒川未来夫

1. 中銀カプセルタワービル

メタボリズムの記念碑的な作品が2009年の春、取り壊しの危機をむかえている
日高 仁

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